
Yes, Mr. Knight 彼に覚醒された本当の私 4巻
この巻は、「Yes, Mr.Knight 彼に覚醒された本当の私 3巻」からの続きです。
赤に魅せられて
ジェイミー
私は新しい赤いドレスに身を包みホテルの正面の階段を降りた。すれ違う男性たちの視線をよそに、私の視線はメイソン・ナイトだけに向いていた。
彼の唇に触れ、彼の手が私の肌を撫でた後、私は女性たちが彼のどこに魅力を感じるのかわかった。
彼が一度きりしか関係を持たないとわかっているのに、彼を知った女性はまた戻ってくるのだ。
メイソンは性的な面以外では、あらゆる面でガードが堅い男性に見えた。それは彼が飽きや執着を知ることを心配してのことなのだろうか。
メイソンはハイヤーのドアのそばに立っていた。「赤が似合うな。」
「あなたが気に入っていたのでこちらにしたんですよ。」
というか他に選択肢をくれなかっただろう。
メイソンは私を引き寄せると、そっと私の手を彼の硬くなった股間へと動かした。
「これくらい気に入ってる。」
ーかなりお気に入りみたいね。ー
私が赤いドレスを着ているのを見て、彼が硬くなったと知って、私は気分が良かったのだろうか?
しかし、この男はロンドンの女性の半分以上に股間を硬くしてきた。
私が車に乗り込むと、彼は反対側に回って私の横に座った。運転手がレストランに向かって車を走らせ始めると、私は窓の外を見た。
午後6時45分、すでに暗く、ウールのコートを着ても寒いくらいだった。
「何を考えているんだ、ジェイミー?」
私は窓の外から彼に視線を移した。「何でもありません。」
彼は首を振った。「君たち女性はいつも何かあるのに 何でもない と言うな。全部お見通しだぞ。伊達に何年も女を相手してきたわけじゃないんだ。」
「ミスターナイト、あなたは女性についてあまりご存知ないと思います。女性の身体に関することでなければね。」
彼は驚いて眉を寄せた。「ぐうの音も出ないな。確かに女の体については詳しい。ジェイミー、私はもう少し君のことを知りたい。」
彼は私の膝の上に手を置き、ゆっくりと脚の上へと動かした。
いま、ここで?前に運転手がいるのに?彼が私に何をしようとしているのか、気づかれないはずがない。
私は彼の手を遠ざけた。「ここじゃダメです。」
彼は私の耳に唇を寄せてきた。「君が欲しいんだ、ジェイミー。どうしても君が欲しい。」
「ちょっと、我慢してくださいよ。」私は笑った。
「私はあまり我慢強い男じゃない。知ってるだろ。」彼は私の胸に目をやった。「君のすべてが見たい。私は君にすべてを見せたんだぞ。」
「それはあなたが勝手に見せてきたんじゃないですか。」
「もっと欲しくなったか? 試着室では物欲しそうにしてたからな。」
彼の話を聞いているだけで、頭がクラクラしてくる。
そう話す彼の声を聞くだけで全身の血液が下半身に集まっていくのを感じる。
「ミスターナイト、落ち着いてください。夜はこれからですよ。」
私はジョシュアと一緒にバーに立ち、テーブルの男たちがビジネスの話をしている間、別の飲み物を取っていた。
なんとなく既視感があるとおもったが、前もこんな感じだった。
私たちはアシスタントだったから、二人きりで飲むことにした。
「絶対昨日の夜なんかあったでしょ?」ジョシュアは笑いながら聞いてくる。
「そう? 私はメイソンがネストで金髪の女といるのを見たわ。私の勝ちみたいね。」
もちろん昨晩メイソンと寝たのはほかでもない私だ。でも、ジョシュアの手前ではっきりと敗北を認めたくはなかった。
私はため息をつき、メイソンの方をちらっと見た。彼はとても真剣な表情でビジネスの話をしていた。最高の表情だ。
「彼はすっかり私の中に入り込んでるわ。もう距離を置こうにも置けないの。」
「彼は君が好きで、君も彼を好き。燃えるな。」
私は再びジョシュアと向き合った。「私、ロンドンでいい感じの人がいるの。まだ数回しかデートしてないけど彼に隠れてメイソンと遊ぶのは罪悪感があるの。」
「まだちゃんと付き合ってるわけじゃないんだろ?なら気にする必要なんかないさ。みんなそれくらいしてるさ。その彼だってそうなんじゃないか。」
ライアンはそんなことをするだろうか。けど、もしそうだったとしても、彼を責めることはできない。
「そうなのかな。」私は肩をすくめて言った。「でもお互い隠し事は嫌。その人は私と寝た後も空港まで送ってくれるそんな人なの。」
なぜ私はこんなことを言ったのだろう?
「ジェイミー。」
後ろからメイソンの声が聞こえた。どうしてこうも聞かれたくない話をしている時に限って後ろから現れるのだ。私は振り返った。
「そろそろ帰るぞ。」
「はい、分かりました。」私は彼がこんなに早く帰ることに驚いた。「ちょっと待ってください...」
ふと見ると、コートが彼の腕にかかっていた。
「あ、コートをお持ち頂いてたんですね。ありがとうございます。」
メイソンからコートを受け取り、着た。そして、私はジョシュアを見て微笑んだ。
「これでお別れね。」
「そうだね。君と知り合えてよかったよ、ジェイミー。」
私たちはそう言ってハグをした。「僕の連絡先だよ。いつでも連絡してくれ。」
「ええ、また会いましょう。」
たった2日でこんなにも彼と親しくなれたことに驚きながら、私たちはハグをし終えた。
メイソンと私は一緒にレストランを後にし、途中でテーブルに手を振った。
寒空の下、ハイヤーに向かって歩いていると、私の腰にメイソンの手を感じた。
帰りの車中、彼はかなりせっかちな様子で、目の前の渋滞にため息をつきながら、足をたたいていた。
彼は早くあの部屋に戻りたがっていた。彼の計画通りなら今頃私は彼とバスルームにいただろう。
「ちくしょう、渋滞か。」
私は思わず笑った。「落ち着いてくださいミスターナイト、ロンドンの渋滞に比べたらマシですよ。」
車がまた動き出した。
「よし来た。」彼は私の方に顔を向け、しばらくしてあの笑みを浮かべた。
私はホテルの部屋に入り、クラッチバッグをテーブルに置いた。コートを脱ごうとしたとき、メイソンが後ろからやってきて、彼も自分のコートを脱いだ。
私は振り返って彼を見た。もちろん何が起こるのか分かってる。
メイソンのことだから正常位はしないだろう。むしろベッドを使うほうが珍しい。
机の上?、壁の上?、それともシャワーの中?
それは今から分かるんだろうけど。
「ジェイミー 。」と彼はささやき、接吻をした。そして、「めちゃくちゃにしてやるからな。」とメイソンは言った。
私も、そうして欲しい。
彼の唇は私の唇に、まるで飢えたように重なり、彼の手は私の黒髪の束を握りしめた。
私の手は彼の革ベルトに伸びた。そして、ズボンを彼の尻の上に下ろした。
彼はスーツの上着を脱ぎ、シャツのボタンを外した。
またしても彼は裸で私の前に立った。
私も脱がないとフェアじゃないよね。
私はヒールを蹴り落とし、ドレスの背中のジッパーを外した。一晩中それを着ていたので、開放感があった。
「脱いでくれジェイミー、君を見たい。」
私は布をつかむ力を緩めると、ドレスは床に落ちた。私の乳首は岩のように硬くなっていた。
私はパンティ一枚になった。彼は私の方に近づき、すぐに私の唇を奪い、激しいキスをした。
「すごくセクシーだ。」と彼はささやいた。
「自分で茶髪がタイプじゃないって言ったの覚えていないんですか? 気でも変わりました?」
メイソンはしばらく間を置いた。
そして、「君は例外だよ。」と言った。
「例外? ただ私を好きになっただけでしょ。」勢いに任せて生意気にタメ口で聞いてみた。
メイソンは私と指と指を重ね、私を壁に押しつけると、両手を頭の上に上げた。
「話はもういいだろ。」
彼はすでに湿っていた私のパンティを上から私をこすり、私の乳房を手で包みながら乳首を口に含んだ。
彼が私の先端に舌を巻きつけると、私は静かにうめき声をあげた。
彼は私の乳首を口から離し、私に立ちはだかった。
「触って。手で持って、大きさを感じてごらん。」
私は手を伸ばし、彼の硬いペニスを手に取った。
私は未だに自分がいる状況が吞み込めなかった。ここまで気持ちの良いセックスは初めてだ。
メイソンは両腕を私に回すと、床から私を持ち上げた。彼は片手で私のお尻をつかみ、もう片方の手で頬を広げながら私を机まで運んだ。
彼はデスクの木目調のところに私を座らせた。私は彼の首に腕を回し、キスをした。
「準備はいいか?」
私が頷くと、彼は床からズボンを拾い上げ、包装されたコンドームを取り出した。
彼はそれを破り、包み紙を投げ捨て、彼の硬い男根下まで転がした。
私は下唇を噛みしめた。彼を見ているだけで興奮した。
メイソンは私の方に近づき、私を引き寄せると、彼の巨大なペニスを私の中に押し込んだ。
少し乱暴に。
彼は私の腰をつかみ、私の体を引き寄せながら、私の中に突き入れた。私は快感にあえぎ、ほとんど息ができなかった。
「アァッ!」
「もっと喘げ、ジェイミー。どれだけ気持ちいいのか言えよ。」
彼はピストンを早めると、私から、私が机にかがむように向きを変えた。
後ろからが好きなの?
また新たに彼のことを知っていく。
彼のものが入るたびに両脚の間にはえもいわれぬ快感が襲う。
「ほら、私をミスターナイトと呼べ。さあ。」と言うとメイソンは腰の動きをさらに速くした。
「あぁ、ミスターナイト、すごい…」私は呻いた。「もっと、もっと!」
私の自制心の壁は薄く、声はさらに上ずった。
彼の呻き声とソフトな罵倒がさらに快感を強めた。
私は今、メイソン・ナイトとセックスをしているのだ。
メイソンとの15分間の情事。
想像以上のものだった。
これなくして生きていけない、そう思うほどだ。




